上海海洋大学バイオニックフィッシュチームが10年余りをかけて開発した知能を持つソフトバイオニックフィッシュ「文鳐」が20日、上海市で発表されました。省エネ、低騒音、隠蔽（いんぺい）など優れた性能を備え、遠洋漁業、深海探査などの分野で広く応用できます。 

　このソフトバイオニックフィッシュはオニイトマキエイ（通称「デビルフィッシュ」）の姿を模したもので、翼幅は1メートル。空気中での「体重」は17.5キロにもなりますが、水の中での動きは実にしなやかで、本物との区別が難しいです。「文鳐」は外観がバイオニックであるだけでなく、機能も強く、わずか3本の微小バッテリーで3時間以上の水中活動が可能で、旋回や360度の回転なども自由自在です。

　このバイオニックフィッシュ製品の内部には超大ペイロード空間が備わっており、複数の高精度センサーを柔軟に搭載できます。例えば、バイオニック・オニイトマキエイに「目」と「耳」を取り付けて、水深300メートル以内の水中モニタリングなどの作業ができます。イメージングソナー走査設備を搭載すれば、海洋の地形や魚群などの状況を描き出すことができ、遠洋漁業、深海探査などの分野で広く応用され、かつコストが低く、形式が柔軟です。また水中イメージングシステムを搭載でき、人工知能の水中目標識別技術を利用することで、目標の検出と画像分割のモニタリングをおこない、分類識別を実現でき、その精度は90%に達します。

　上海海洋大学バイオニックフィッシュチームはまた、バイオニックイカ、バイオニックアジアアロワナ、バイオニックイルカ、バイオニックアナゴなどを開発しました。今後、次世代のバイオニックフィッシュはファーウェイのチップを搭載し、スマートな頭脳を実現します。同時に、技術の絶え間ない進歩と応用分野の広がりに伴い、水中ロボット分野の革新的な形式として、ソフトバイオニックフィッシュは海洋科学、環境保護、経済発展など多くの重要分野で大きな役割を果たすことになるとみられています